『ペンギン★ロボット』ありゴン&かれん根菜
憎めないキャラ達がテンパればテンパるほど、不思議と温かい気持ちになる作品。思わずツッコミを入れたくなる演出も随所にあり、そのユニークな世界観への中毒者が発生するほどでした。聞けば姉妹によるタッグ作品とのこと。全編を通して姉妹ならではの息の合ったテンポ感があり、仲の良さが作品に好影響を与えています。それでいて、ショートSFを彷彿させる後味の良さも相まって、作家の感性をうまく表現した点が高評価でした。
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平田三二一
舘丸淳司
●編集部講評
涙を求める宇宙人と、生まれつき涙を流せない体質の高校生が繰り広げる、非日常コメディ。ユニークなキャラクターを動かしながらも、全編を通してテンションをキープしたままラストまできっちり駆け抜け、軟着陸した点は評価に値します。漫画賞へは初応募とのこと、今後の成長に大きな期待を寄せての受賞となりました。
矛盾こけら
●編集部講評
画を描くのが楽しい!という想いの強さは、今回でも指折り。まだ稚拙な部分はありますが、キャラへの愛情を感じるコマがいくつもありました。一方で群像劇の様相がありながら、セリフがすべて主観なので、わかりづらい場面も。課題は多いですが、その熱量をもってどのように成長していくのかを見守りたいと思わせてくれる作品でした。
第4回トムスラボ漫画大賞にたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました!
今回は、キャラクター、セリフ、表情など作家さんの感性・個性を存分に反映させた1コマ1コマの勢いでぐいぐい押す作品が多く、審査会は非常に盛り上がりました。また、最年少は10代前半、最年長は60代と、未だかつてない幅広い年齢層のクリエイターの応募が寄せられ、トムスラボで漫画を描いてみたい、IPを作りたいという想いを持ってくださるクリエイターの裾野が広がり、好循環ができつつあると感じた第4回でした。
アニメ会社であるトムス・エンタテインメントが運営するIP創出レーベル「原作工房トムスラボ」。私たちは引き続き、“漫画の、その先”をイメージした作品を生み出すべく、ともに成長し共闘してくださる作家さんとの出会いを追い求めてまいります。
今後も『トムスラボ漫画大賞』を開催予定。詳細は決定次第トムスラボ公式サイトにて発表していきますので、続報をお待ちください!
●編集部講評
キャラ強の人物も、クセ強の動物たちも、じっと見入ってしまうほど表情が豊かで、目を奪われます。物語の展開には意外性が乏しい印象もありましたが、キャラの顔見たさにどんどんページをめくってしまう力技が票を集めての受賞となりました。今後はキャラを活かしつつ、基礎設定やシナリオ構成を強化していきましょう。