第3回 トムスラボ漫画大賞



『よっしょいロボット』壁九十度



編集部講評

既存の漫画フォーマットにとらわれないアプローチにはメリットデメリットあるものの、フルカラーのフリースタイルだからこその特徴的なコマ割の心地良さ、色彩に目を奪われました。優しいファンタジー世界で織りなす主人公とロボットのほっこり旅が育む少女の成長。映像作品を想起させる演出も垣間見え、私たち編集部が目指すものとの親和性も感じることができました。


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『治癒の魔女』shiroku



編集部講評

読後感の良さが評価を上げました。シンプルなストーリー構成ではありますが、出会いからラストまで丁寧にエピソードを積み上げられているので、メインキャラクターへの感情移入がしやすく、読者として応援することができました。画力、決めカットでの構図、キャラクターの表情など課題は多々あるものの、今後の伸びに期待できるとの声も多く、見事、受賞となりました。


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作品を読む


 




The day I gave chocolate

The day I gave chocolate

408

●編集部講評

作品の方向性や世界観、キャラクターが作家の中で咀嚼できており、自分のやりたいことを漫画の中で表現している点が評価のポイントでした。ただ、物語を追いづらい場面もところどころありました。今後は基礎設定やシナリオ構成、また表現としてのアクション描写を強化しながら、ご自身の作風を完成させていきましょう。

パラレルロード

パラレルロード

丸山政広

●編集部講評

熱量という点においては今回のトップ。駅伝という題材にリアリティを持って取り組まれており、好感が持てました。画力は発展途上にあるものの、キャラクターの感情やモチベーションの起伏で読者を巻き込む演出は注目に値します。また「中学の仲間」と書いて「うらぎりもの」とルビを振るなど、ワードセンスにもわくわくさせてもらいました。

石ころオンライン

石ころオンライン

室月ラムネ

●編集部講評

オンラインゲームのサービス終了(サ終)と家族の物語という、一見、関連のない2つのテーマをシンクロさせているという構成が評価されました。包容力を感じさせる演出で安心して読み進めることができました。次作では各キャラクターの個性を際立たせるうえでも少し大きな見せ場とメリハリをより意識して挑んでほしいと思います。



 



⑤恐怖シーン


深海のくらげ

深海のくらげ

飯田愛音

●編集部講評

「恐怖」というテーマで深海の世界を丁寧に描きました。シンプルなタッチで表現された可愛いキャラクターとのミスマッチ感も評価を集めました。良い意味で読者を裏切る技術を磨くことが必須ですが、現在、高校生とのことで今後の成長と飛躍に期待ができると判断し、受賞となりました。



 

全体講評

第3回トムスラボ漫画大賞にたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました!

今回は、アクション、ファンタジー、スポーツなど多様なジャンルかつ心身の躍動を表現した作品が多く寄せられました。選考においては「アニメにしたら…」「映像表現だと…」といったアニメーション会社ならではの想像力を掻き立てる発言も飛び出し、大いに盛り上がる選考会となりました。また今回は学生を含む若い才能の応募も多く、このトムスラボ漫画大賞が今後の成長を期待できる作品・作家さんとの出会いの場になってきていると感じられました。アニメ会社であるトムス・エンタテインメントが運営するIP創出レーベル「原作工房トムスラボ」。私たちは漫画だけではなく、アニメやゲーム、トイ、ホビーなど様々なカルチャー文法を取り入れながら、作品とキャラクター、そして作家を育てていこうと志している編集部です。その挑戦と想いが少しずつ浸透し、“漫画の、その先”をイメージした応募作品がじわじわ増えていると実感できた第3回でした。

また、今回の好評を受けて、2025年も引き続き『トムスラボ漫画大賞』の実施を決定いたしました。大賞は賞金300万円と連載確約の他、大賞と入選の受賞作には人気声優出演によるモーションコミック化などのプレミアム特典も継続。より多くの才能と出会えるようリニューアルを予定しております。詳細は2025年1月下旬にトムスラボ公式サイトにて発表予定。続報をお待ちください!